卒乳後に胸がしぼむ、あの喪失感と焦り…。そのお悩み、痛いほど分かります。
鏡を見るたびに自信をなくしてしまうかもしれませんが、諦めるのはまだ早いですよ。この記事では、ご自身をもう一度好きになるための、自宅でできる具体的なケア方法をご紹介しますね。
【この記事の結論】
卒乳後のバストの変化は、女性ホルモンの変動や乳腺の縮小による自然な現象です。それでも、適切なケアでハリを取り戻すことは可能です。まずは以下の5つのポイントを意識することから始めてみましょう。
ケアの種類 | 具体的なアクション |
---|---|
下着を見直す | 今のサイズに合った補正力のあるブラやナイトブラを選ぶ |
筋トレを行う | 胸の土台である大胸筋を鍛え、バストを支える力をつける |
マッサージをする | 血行を促進し、バストに栄養が行き渡りやすくする |
食事を工夫する | タンパク質や大豆イソフラボンなど、必要な栄養を摂る |
生活習慣を整える | 正しい姿勢を意識し、質の良い睡眠を確保する |
この記事で分かること
- 卒乳後に胸がしぼんでしまう、その本当の理由
- 多くのママが経験してきた、バストの悩みとリアルな声
- 自宅で、今日からすぐに始められる5つのセルフケア方法
- バストケアに関する、ちょっとした疑問や不安への回答
- もう一度、自分の体に自信を持つための前向きな心の持ち方
卒乳後に胸がしぼむのは私だけ?鏡を見るのが辛い方へ

ふとした瞬間に鏡に映った自分の体に、ハッとしたことはありませんか。
「もしかして、こんなに悩んでいるのは私だけ…?」
育児の喜びに浸る一方で、そんな言いようのない不安を一人で抱えていませんか。
その気持ちは、決して特別なものではありません。実は、この記事を書いている私自身も、二人目の卒乳後にお風呂場で泣いた経験があるのです。
鏡を見るたび落ち込む…風船みたいにしぼんだ胸
授乳中はあんなにパンと張っていたのに、卒乳した途端、まるで風船がしぼんだようにハリを失ってしまった自分の胸。久しぶりに妊娠前のブラジャーを着けてみたら、カップはスカスカで、あまりの変わり様に言葉を失う…。鏡に映る姿を見るたびに、ため息が出てしまうその気持ち、痛いほどよく分かります。
大好きだったはずのファッションも、Tシャツ一枚ですら、なんだか胸元が寂しくて決まらない…。そんな風に感じて、楽しむ気力さえ湧いてこないかもしれません。これは多くのママが経験する、非常によくある悩みの一つなのです。
「女性として終わったかも」と感じたあの日の絶望感
デコルテが寂しくなり、形まで崩れてしまったバストを前に、「もう女性としての魅力はなくなってしまったのかもしれない」と感じてしまうこともあるでしょう。一番身近な夫にさえ、このデリケートな悩みを打ち明けられず、一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。
特に、産後の抜け毛で髪のボリュームまで気になり始めたタイミングと重なると、その絶望感は計り知れないものがあります。お風呂場でごっそり抜けた髪の毛を見て、「このまま自分はどうなってしまうんだろう」と涙した経験があるのは、一人だけではないのです。
多くのママが経験する産後のバスト変化と、その理由
実は、卒乳後のバストの変化は、出産と授乳という大仕事をやり遂げたママの身体に起こる、ごく自然なプロセスです。アンケート調査(※)によれば、実に約8割のママが授乳卒業後にバストの変化を感じたと回答しています。
(※参考: ひよこクラブ 2020年7月実施アンケート)
- 胸が小さくなった、しぼんだ
- 胸が垂れてしまった
- ハリがなくなった
- 乳首が大きくなったまま、形が気になる
このように、悩みは人それぞれですが、多くの先輩ママたちが同じ道を通ってきました。ですから、どうかご自身を責めないでくださいね。まずは「なぜ、このような変化が起きるのか」を正しく知ることから、一緒に始めていきましょう。
胸が「なくなった…」と感じるなぜ?身体に起きる3つの変化
毎日頑張っているのに、どうしてこんな風に変わってしまうんだろう…。そう感じてしまいますよね。でも、卒乳後にバストがしぼんでしまうのは、決してご自身のせいや、ケアを怠ったからだけではありません。女性の身体のメカニズムに基づいた、主に3つの理由があるのです。理由を知ることで、漠然とした不安が少し和らぐはずです。
変化1:役目を終えた「乳腺組織」の自然な縮小
妊娠から授乳期にかけて、バストは母乳を作り、赤ちゃんに栄養を届けるために大きく発達します。このとき、バスト内部の「乳腺組織」が非常に活発な状態になります。これが、授乳中の胸のハリや大きさの正体でした。
ところが、卒乳すると母乳を作る必要がなくなるため、発達していた乳腺はその役目を終え、少しずつ元の大きさに戻ろうとします。この乳腺組織の体積が減ることが、バストがしぼんだように感じる直接的な原因の一つなのです。
変化2:ハリを支える「女性ホルモン」の分泌量低下
バストのハリや弾力は、「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2つの女性ホルモンによって大きく支えられています。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、これらのホルモンが女性の体つきに深く関わっていることが解説されています(※)。特に妊娠・授乳期には、分泌が活発になり、乳腺の発達を促しハリを保ってくれます。
卒乳後は、この女性ホルモンの分泌量が妊娠前の状態へと戻っていきます。ホルモンのサポートが減少することで、バストのハリが失われ、柔らかく、小さくなったように感じられるのです。
(※参考: 厚生労働省 e-ヘルスネット「女性ホルモン」)
時期 | 女性ホルモンの状態 | バストの状態 |
---|---|---|
妊娠〜授乳期 | 分泌量が非常に多い | 乳腺が発達し、ハリとボリュームがある |
卒乳後 | 分泌量が通常に戻る | ハリが失われ、しぼんだように感じる |
変化3:バストを支える「クーパー靭帯」の伸びや断裂
バストの中には、乳腺や脂肪を支え、美しい形を保つための「クーパー靭帯」というコラーゲン繊維の束があります。このクーパー靭帯は、一度伸びたり切れたりすると、残念ながら自然に元に戻ることはありません。
授乳期に重くなったバストを支え続けたり、授乳時の姿勢、サイズの合わないブラジャーの着用などが原因で、クーパー靭帯に大きな負担がかかります。
この負担によって靭帯が伸びてしまうと、バスト全体を支えきれなくなり、「垂れ」や「形の崩れ」を引き起こすのです。国民生活センターも、サイズの合わないブラジャーの着用による身体への影響について注意喚起をしています。
自宅で今日から!しぼんだ胸にハリを取り戻す5つのバストアップ法

原因が分かったからといって、「じゃあ、もう元には戻らないの?」と落ち込む必要はまったくありません。たしかに、妊娠前と寸分違わぬ状態に…というのは簡単ではないかもしれません。
それでも、日々のセルフケアを愛情深く積み重ねることで、失われたハリを取り戻し、理想の形へと近づいていくことは十分に可能なのです。ここでは、育児で忙しい毎日の中でも、今日から自宅で始められる5つの対策をご紹介しますね。
対策1:まずは土台から!今のあなたに合うブラジャーの選び方
卒乳後のバストは、サイズだけでなく、肉質も柔らかく変化しています。そのため、妊娠前に使っていたブラジャーが合わなくなるのは当然のこと。今のご自身のバストを優しく、しかし確実に支えてくれるブラジャーを選ぶことが、ケアの第一歩です。
サイズの合わないブラは、形の崩れを加速させる原因になります。以下のポイントを参考に、ぜひ一度下着を見直してみてください。
- 必ず試着して選ぶ
- カップが浮いたり、食い込んだりしない
- ワイヤーがバージスライン(胸の輪郭)にフィットしている
- 脇や背中に流れたお肉をしっかりカップに収める
- 就寝時は、横流れを防ぐ「ナイトブラ」を着用する
特にナイトブラは、寝ている間のバストを重力から守り、形をキープするために非常に効果的です。締め付けの少ない、着け心地の良いものから試してみてはいかがでしょうか。
とはいえ、「どのナイトブラを選べばいいか分からない…」と感じる方も多いかもしれませんね。
数あるナイトブラの中でも特に人気が高く、「本当に効果があるの?」と口コミが気になるViage(ヴィアージュ)ナイトブラについては、筆者が実際に着けてみた検証記事で詳しく解説しています。
正直な感想をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
▼詳しくはこちら [Viageビューティーナイトアップブラ【口コミは悪い?】実際に着けた検証結果!
対策2:大胸筋を鍛えて、ふっくら上向きの土台を作る筋トレ
バストそのものは脂肪と乳腺でできているため、筋トレで直接大きくすることはできません。しかし、バストの土台となっている胸の筋肉「大胸筋」を鍛えることで、バスト全体が持ち上がり、ふっくらと上向きのシルエットを作ることができます。
腕立て伏せが苦手な方でも大丈夫。まずは膝をついた状態や、壁を使ったトレーニングからで構いません。
【育児の合間にできる!簡単ペットボトル筋トレ】
- 仰向けになり、膝を立てる。
- 500mlのペットボトルを両手に持ち、胸の上で腕をまっすぐ伸ばす。
- 息を吸いながら、ゆっくりと腕を真横に開いていく。
- 息を吐きながら、ゆっくりと元の位置に戻す。
- この動作を10〜15回繰り返す。
無理のない範囲で、毎日コツコツ続けることが、美しいバストの土台を育てます。
対策3:血行を促しハリを実感!やさしいバストマッサージのコツ
バストマッサージは、血行を促進して、バストに必要な栄養を行き渡らせる効果が期待できます。血行が良くなることで、肌のハリや弾力アップにも繋がります。ただし、デリケートなバストを強く揉むのは逆効果。クーパー靭帯を傷つけないよう、優しく行うのがポイントです。
お風呂上がりの体が温まっている時に、保湿クリームやオイルを使って行うのがおすすめです。
- 片方の手でバストを下から優しく支える。
- もう片方の手のひら全体で、バストの外側から内側へ、円を描くように優しくなでる。(10回程度)
- 脇の下から胸の中心に向かって、流れてしまったお肉を優しく寄せる。(5回程度)
- 反対側も同様に行う。
リラックスしながら、「きれいになあれ」と語りかけるように行うと、心も満たされていきますよ。
マッサージと併せて総合的にケアしたい方は、こちらのガイド『産後の胸しわしわになる?美バスト復活のためのステップ』を参考にしてみてください。
対策4:内側から美しく!バストケアを支える栄養バランスの良い食事
美しいバストを作るには、外側からのケアだけでなく、内側から体を整えることも非常に重要です。特に、女性ホルモンのバランスを整え、筋肉や肌の材料となる栄養素を意識的に摂取しましょう。
とはいえ、育児中は完璧な食事を作るのは難しいもの。まずは、いつものお味噌汁にわかめを足したり、おやつをチーズやナッツに変えたり。そんな「プラス一品」を意識するだけでも、体はきっと応えてくれます。
- タンパク質: 筋肉や肌の材料。鶏むね肉、魚、卵、大豆製品など。
- 大豆イソフラボン: 女性ホルモンと似た働きをする。豆腐、納豆、豆乳など。
- ボロン: 女性ホルモンの働きを助けるミネラル。キャベツ、りんご、海藻類など。
- ビタミンE: 血行を促進する。アーモンド、アボカド、かぼちゃなど。
特定の食品ばかり食べるのではなく、バランスの良い食事を心がけることが、健やかな体と美しいバストへの近道です。
対策5:意外と重要!猫背や睡眠不足など生活習慣の見直し
ブラジャーや食事に気をつけていても、日々の何気ない習慣がバストの形を崩しているかもしれません。特に見直したいのが「姿勢」と「睡眠」です。
赤ちゃんを抱っこしたり、授乳したりする際、どうしても猫背になりがちです。しかし、猫背は胸の筋肉を衰えさせ、バストが垂れる大きな原因になります。意識的に背筋を伸ばし、肩を後ろに引くようにしてみましょう。
また、睡眠不足はホルモンバランスの乱れに直結します。夜泣きなどでまとまった睡眠が取りにくい時期ですが、赤ちゃんがお昼寝した時に一緒に体を休めるなど、できる範囲で睡眠時間を確保する工夫が大切です。
卒乳後のバストケアに関するよくある質問(FAQ)

ここまで読んで、具体的なケア方法は分かったけれど、まだ心の隅に小さな疑問や不安が残っている…そんな方もいらっしゃるかもしれませんね。ここでは、特に多くの方が抱く疑問に、一つひとつ丁寧にお答えしていきます。
Q1. しぼんだ胸はいつ元に戻る?ケアを続けた場合の見通し
「いつになったら…」と焦るお気持ち、よく分かります。バストの状態が落ち着き、ケアの効果を感じ始めるまでの期間には個人差が非常に大きいのが正直なところです。ホルモンバランスが整うのに3ヶ月〜半年、人によっては1年以上かかる場合もあります。
大切なのは、焦らず、ご自身のペースでケアを続けることです。今日明日に結果が出なくても、半年後、1年後の自分のために、愛情をかけるようにケアを続けてみてください。
Q2. もし卒乳後に何もケアしなかったら、どうなりますか?
必ずしも「何もしなければ悪化する」と断言はできませんが、一度伸びてしまったクーパー靭帯や、加齢による影響を考えると、バストの下垂や形の崩れが、より進行してしまう可能性は高いと言えるでしょう。
「あの時やっておけばよかった」と後悔しないためにも、気づいた今がケアを始める絶好のタイミングです。簡単なマッサージや筋トレだけでも、未来の自分への大切な投資になります。
Q3. セルフケアに限界を感じたら?美容医療という選択肢
セルフケアを続けてもなかなか思うような結果が出ず、どうしても悩みが深い場合には、美容医療に頼るという選択肢もあります。近年では、ご自身の脂肪を注入する方法や、ヒアルロン酸を注入する方法など、様々な豊胸術があります。
ただし、費用が高額になることや、ダウンタイム、リスクも伴います。まずはこの記事で紹介したようなセルフケアをじっくり試してみて、それでも改善が見られない場合に、信頼できるクリニックに相談してみるのが良いでしょう。
Q4. ナイトブラを着けるだけでバストアップは成功しますか?
ナイトブラは、就寝中のバストの横流れを防ぎ、形をキープするためには非常に有効なアイテムです。しかし、ナイトブラを着けるだけで、しぼんだバストが劇的に大きく「バストアップ」するわけではありません。
ナイトブラはあくまで「現状維持」や「形の補正」をサポートする役割です。本当の意味でハリのある美しいバストを目指すなら、これまでお話ししてきた筋トレや食事、マッサージといった総合的なアプローチが不可欠になります。
まとめ:諦めないで!正しいケアで自信の持てるバストは取り戻せる

卒乳後のバストの変化に、ショックを受け、自信を失いかけていたかもしれません。しかし、この記事をここまで読んでくださった方は、もう「どうしたら良いか分からない」と一人で立ち尽くす状態ではないはずです。
卒乳後のバストケアで最も大切な3つのポイント
最後に、美しいバストを取り戻すために、特に心に留めておいてほしいことを3つにまとめました。
- 今の自分に合う下着を選ぶこと
- 体の内外から総合的にアプローチすること
- 焦らず、長く続けること
この3つを忘れずに、できることから一つずつ生活に取り入れてみてください。
一人で悩まないで!一緒に理想のバストを目指しましょう
卒乳後の体の変化は、ご自身がママとして、一人の女性として、一生懸命に頑張ってきた証です。その頑張りを、まずはご自身でたくさん褒めてあげてください。
そして、少しずつでいいので、ご自身の体を慈しむ時間を作ってみませんか。その小さな一歩の積み重ねが、必ず未来のご自身の自信に繋がっていきます。一人で悩むのは、今日で終わりにしませんか。私たちと一緒に、もう一度心からファッションを楽しめるような、自信の持てる体を目指していけたら、とても嬉しいです。
まずは今夜、お風呂上がりの保湿のついでに、優しくバストをマッサージすることから始めてみませんか。その小さな習慣が、明日からのご自身をきっと変えてくれるはずです。